2010年2月18日木曜日

新参者 by 東野圭吾


舞台は江戸の匂いが色濃く残る日本橋界隈。
この街の一角で40代の女性・峯子の絞殺遺体が発見された。
峯子はなぜ殺されなければならなかったのか?
日本橋署に着任したての刑事(=新参者)加賀恭一郎が事件の謎を解き明かす。




煎餅屋に出入りしていた保険外交員
わさび入りの人形と料亭のおかみ
夫婦箸を買おうとした瀬戸物屋
散歩道で顔見知りの時計屋
友人であり第一発見者でもある翻訳家
通い詰めていた洋菓子店
清掃会社社長の元夫
劇団員の息子
元夫の後輩の税理士

一見、事件とは何の関連もない些細な証言が、加賀によって一つに纏められていく様は見事!!
伏線の張り方とその回収の仕方・・・さすが東野圭吾!
前半は人情モノ???と思ったけれど、佳境に入ってからは文字を追うものもどかしいくらいハラハラドキドキ。
読み終えたとき、なぜかホッとした。

加賀恭一郎の言葉・・・
  「捜査もしてますよ、もちろん。
   でも、刑事の仕事はそれだけじゃない。 
   事件によって心が傷つけられた人がいるのなら、
   その人だって被害者だ。
   そういう被害者を救う手立てを探し出すのも、
   刑事の役目です。」

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